地元志向、受験料免除見直しで志願者減
立教大の今春の志願者数は6万3934人で、前年を7162人下回った。MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の中では、中央大の9494人減次ぐ減少幅だった。その要因は地方の受験生が減少していることだ。立教大の地方の受験生が減少したのには主に2つの要因がある。第一は地元志向の高まりで首都圏の大学を受けに来る受験生が減ったこと。第二の要因は東日本大震災の被災者に対する受験料免除の特例措置基準を見直したことだ。大学関係者はこう話す。
「昨年まで家屋の一部損壊でも受験料を免除していましたが、今春から半壊以上に引き上げました。無料だからと複数の学部に出願していた受験生が減ったため、全体の志願者が減少しました」
今春の立教大の全合格者に占める岩手、宮城、福島の被災3県の合格者の割合は、前年の4.3%から2%に半減した。その結果、全合格者に対する首都圏の高校の占有率は、前年の74.2%から77.6%となり、この10年で最高だった。
学部別の出願状況を見ると、志願者が前年を上回ったのは695人増で9519人の経済学部と186人増で4939人になった観光学部のみ。減少幅が最も大きかったのは2129人減った文学部で志願者は1万0098人だった。以下、法学部6816人(1355人減)、社会学部8040人(1195人減)、コミュニティ福祉学部4284人(1163人減)、現代心理学部3408人(1095人減)が1000人以上の志願者減となった。
高校別合格者数ランキングを見ると、1位は105人で前年の2位から順位を上げた川越女子。直近の10年間で1位が3回、2位が4回、3位が2回と立教大合格者数ランキングのベスト3の常連校だ。今春は東京大4人、京都大1人、北海道大2人、早稲田大46人などの難関大合格者を出している。
2位の桐蔭学園はかつてランキングトップを続けてきた高校だが、06年に12位になって以降、低迷期に入っていた。今春は前年を34人上回る104人で27位から順位を大きく上げた。MARCHに強く今春は立教大以外の大学の合格者数ランキングで1位だった。