地方高校の合格者が減少している

埼玉県と隣接する東京都・豊島区にある立教大は、合格者ランキングに埼玉県の学校が多く、3位が前年の合格者を24人上回り18位から上がった浦和(市立)、4位は浦和第一女子だった。浦和第一女子は合格者が49人減で前年の1位から下がったが、直近の10年間の立教大の総合格者数は最多の1138人で、川越女子と並んでランキングトップの常連校だ。埼玉の公立トップ女子校らしく東京大2人、京都大2人、北海道大7人、東北大8人、慶應義塾大25人、早稲田大86人と、最難関クラスの大学に多くの合格者がいる。

文系学部が充実しているミッション系の立教大は、女子校の合格者が多い学校だ。前出の川越女子と浦和第一女子以外にも、大妻、豊島岡女子学園、吉祥女子、共立女子、鴎友学園女子の7校がベスト20に入っている。この中で最も順位を上げたのは吉祥女子。合格者が34人増えて前年の53位から9位になった。14位の鴎友学園女子(8人減)は昨年の順位と変わらず、7人減の大妻が5位から7位、豊島岡女子学園は17人減で3位から8位、共立女子は16人減で9位から14位に順位を下げた。

もっともランキングが下がることと難関大合格実績が相関しないケースもある。塾関係者は豊島岡女子学園に注目して、こう話す。

「豊島岡女子学園の立教大合格者が減ったのは、志望者がより難関の国公立大や早慶にシフトした影響でしょう」

この指摘の正しさを証明するように、今春の同校の難関大合格状況は、国公立大医学部(医学科)28人、東京大33人、京都大3人、慶應義塾大91人、早稲田大180人となっている。

ランキング外に目を転じると、志願者の減少に伴い地方の高校の合格者が大幅に減っている。最も減ったのは合格者13人の仙台第二と1人の仙台第三でともに73人減。次いで合格者16人の福島(県立)が59人減だった。

(宇佐見利明=撮影)
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