銀座三越:9月11日の新生オープン時には2000人が行列、華々しい再出発を切った同店も、大人ガールを意識したフロア構成で勝負に出る。2008年4月に経営統合した三越と伊勢丹の初の大型共同事業だ。3階では、東京ストリート発の商品も多彩に揃え、ブランド名のステータスに頼らず、縦横にショッピングを楽しむ女性たちのリアルな需要に対応。
9月11日に50%増床してリニューアルオープンを果たした百貨店の老舗、銀座三越。3階の婦人服フロアは、新しい価値観を持った30~40代を意識してつくられた。責任者は同店営業統括部の右近一成さん。百貨店の存在意義さえ問われている昨今、右近さんが着手したのは大胆なフロア構成と仕掛けだった。
「売り場の分類について歴史を辿ると、ブラウス、コートとかアイテム別に分けていた時代があって、それから価格帯別、年代別と流れてきた。そして最近の主流は、売れているブランドを上から順に入れていく方法。でも、結果としてそれが百貨店の均質化を生んでしまった。もちろん、人気ブランドは必要ですが、今回の改装ではその比率を減らして、ブランド店同士の仕切り壁も極力なくしました。そして、力を入れたのが自分たちが編集権を持つ売り場。原宿に一店しか出していないような国産ブランドからインポートまで、新規で約70社と契約して品揃えの幅を大きく広げました。しっかりした選択眼を持ったお客様が、自分の感性で自由に選べる環境を準備することが大切だと思ったんです」
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(Kuma*=撮影 Getty Images、PANA=写真)

