後頭部が主な発生源
加齢臭を漂わせるにはまだまだ早いはずなのに、なぜか妻や子どもからは「臭い!」と苦い顔をされる。「気持ちも体力も若いつもりでいるのに、もう老化が始まっているのだろうか……」と、人知れず落ち込んでいる30代、40代の男性が多いとか。「いったい自分の何が臭うのか……」。そんな疑問に答えを出してくれたのが男性用化粧品でおなじみのマンダムだ。
同社が10代から60歳代の男女1200名に「男性の体臭に関する意識調査」を実施したところ、約半数の人が30~40歳代の男性に体臭の変化を感じていることが判明。さらに、25~49歳の既婚女性を対象にした調査では、夫のニオイが気になりだした時の相手の年齢は平均で37歳。もっともニオイが気になるモノが「枕・枕カバー」(82%)、ニオイの発生元は「頭(後頭部から首の付け根あたり)」(53.8%)という回答に。つまり、男性本人だけではなく、身近にいる妻もまた敏感にその臭いに反応していたのだ。
さて、問題はそのニオイの正体。これまで一般的にオヤジの象徴と言われていた「加齢臭」は「2-ノネナール」という物質が原因なのだが、これが顕在化するのは50歳代以降。「青臭い」「草っぽい」ニオイが特徴でおもに体幹部や背中から発生。一方、マンダムの「ニオイ研究員」の約7年にわたる調査と研究の結果、30~40代のいわゆるミドル世代のソレは「酸化した油」のような「むせる」ほどの臭いで、奥様たちが感じていてように「頭頂部~後頭部」がその発生源。その原因物質が「ジアセチル」であることを突き止めたのである。
この「ジアセチル」。口臭や足のニオイより臭く、沸点が加齢臭よりも低いために微量でもニオイが拡散しやすいという特性も。皮脂臭と混ざれば、さらにひどいニオイに! これが妻や子が思わず眉間にしわを寄せていた、ミドル男性特有のアブラ臭「ミドル脂臭」なのだ。
もちろん、ミドル脂臭がもたらす問題は家庭内に留まることはなく、職場でもスメルハラスメント、通称スメハラとして問題に。実際、マンダムが行った「職場の身だしなみとニオイに関する意識調査」で、「同僚や上司が臭いとき、どう評価するか」という質問では、半数近くの人が「一緒に仕事したくないと思う」と回答。たかだかニオイが仕事の評価にも影響しているのだ。