今年の夏は猛暑なのか、冷夏なのか? いずれにしても体のニオイが気になる季節になってきた。
「30代から体臭の質が変わるんです」と話すのは、今春、「プロテクスタイル」という30代に絞った新しい男性用のニオイケア剤を発売したライオンのヘルスケア事業本部、柳田洋顕副主任である。中高年の加齢臭とは違い、30を過ぎたころから脂っぽいニオイが発生してくるらしい。プロテクスタイルは、朝、出勤前に体につけることで、1日中、ニオイの発生を抑えてくれるという優れものだ。
「皮脂と汗をニオイに変えないという商品で、予想売り上げの20%を超える売れ行きを示していますし、継続して使用したいという人が75.1%を超えています」(柳田氏)
30代でもニオイが気になるのか。体臭についての著書を多数出版する五味クリニック院長、医学博士の五味常明氏は30代男性のニオイへの関心の高さを「人間関係が希薄になると相手のニオイを否定する傾向が出てきます。それと女性の社会進出に比例してニオイへの関心が高くなってきました」と指摘する。
ちなみにライオンが「男の曲がり角調査」を実施したところ、ビジネスマンが「男の曲がり角を感じる年齢」は34.7歳。ニオイ以外にも髪の毛と体形が気になるらしい。一方OLが男性に求めるのは「身だしなみと清潔感」。男30過ぎ、やっぱりニオイ対策は欠かせないということだ。
「体のニオイはその人の個性でもあるし、病気などの体の変調を教えてくれるサインでもあります」と五味博士。妻から消臭剤(?)を振りかけられている中年の身としては、「ニオイで健康がわかるんだぞ」と開き直りたいところだが。
(撮影=早川智哉)