――「モンスト」に次ぐ第2、第3の柱はどう育成するのか。

【森田】「モンスト」にはラッキーパンチの部分もあるが、何より重要なのは地道な努力の積み重ねだ。「モンスト」のスタッフも、それ以前にはいろいろと失敗している。だが、そこに挑戦があれば「ナイストライ」として評価してきた。打席に立たないとヒットは生まれない。挑戦する文化をつくり上げたいと思う。

――モバイルゲーム市場は人材の流動性が高い。後発のミクシィで挑戦を続けたのはなぜか。

【森田】】入社してから6年間の恩がある。特に創業者の笠原健治会長は、優秀な起業家で、いろいろなことを学んだ。独立や転職といった選択肢もあったかもしれないが、自分のやりたい事業を考えると、外に出るより、ミクシィの中でやったほうが、資本や人材の面からもやりやすいと思った。

――ゲームに特化していくのか。

【森田】コミュニケーションを活性化するものなら、ゲームに限らず、どんな業界でも挑戦したい。そのとき重要なのは現場の力。経営陣だけがやろうと思ってもしょうがない。僕は取締役を通り越して社長になっているので、ほとんど事業現場の経験しかないが、そこが強みだ。

ミクシィ代表取締役社長 森田仁基
1976年、東京都生まれ。中央大学総合政策学部卒業。2000年ネットビレッジ(現fonfun)入社。08年ミクシィ入社。11年合弁会社のグレンジに副社長として出向。13年ミクシィに復帰し執行役員。13年5月ゲーム事業本部長。14年6月より代表取締役社長。

出身高校:中央大学附属高校
長く在籍した部門
:アプリ開発
座右の書(または最近読んだ本)
:『ズラタン・イブラヒモビッチ自伝』
座右の銘
:謙虚にして奢らず
趣味
:ゴルフ、旅行

(國貞文隆=構成 小倉和徳=撮影)
【関連記事】
<ミクシィアプリ>ゲームで遊びながら人脈をさらに広く、深くする
スマホゲーム ガンホー、コロプラの次は
SNS系企業では熾烈な人材獲得戦が!
ソーシャルゲーム -自分の「分身」が友達を増やす
情報収集、人脈構築……SNSの使い分け法