日本における傘の年間販売数は約1億3000万本で世界一。このうち、過半数をビニール傘が占め、そのほとんどが中国製だ。そんなアウェーな環境でもビニール傘を作り続けるメーカーがある。ホワイトローズ。1958年、日本で初めてビニール傘を作った会社である。社長の須藤宰氏は話す。「当時、『日本中をビニール傘で埋め尽くしたい』という夢をもっていたのですが、ビニール傘が主流になれば、繊維メーカーや傘職人がいらなくなりますから、業界から総スカンでした」。

それが、60年代後半からのミニスカートブームに乗って若い女性向けに開発したミニビニール傘でブレーク。国内に競合が50社もできるほどだった。

(ライヴアート=図版作成)
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