ターゲットの拡大に合わせた3段階のプロモーション

ヒット商品の中には、用途を変更したり新機能を付け加えたりすることによって、まったく別種の商品ができ上がり、新規顧客を獲得することがある。

今回紹介するジェイアイエヌの「JINS PC」 は、メガネでありながら、視力矯正を主目的とするものではなく、眼精疲労の軽減を目指したものである。パソコンやスマートフォン、そしてゲームやテレビなどが発するブルーライトを効果的にカットするこの商品は、2011年9月30日の発売以来快進撃を続け、累計で250万本超もの販売量を誇っている(13年7月末現在)。

この商品の開発の発端は、実に興味深いものだ。それは同社代表取締役社長・田中仁氏の実体験に根差している。彼はメガネ・ビジネスを本業としながらも実は視力がよく、矯正のためのメガネを必要としない人だ。そんな彼が、10年ほど前からパソコンに向かうたび、やたらと目が疲れることを感じ始めた。仕事柄、大学病院や眼科学会の研究者との交流の多かった彼はある日、眼精疲労の悩みを専門家に相談した。すると、ブルーライトが原因なのではないかとの指摘を受けたという。