企業が溜め込む個人情報はリスクに
日本の現状は、悲観一色というわけではない。フォアスカウトによると、国際電気通信連合(ITU)の2024年の世界サイバーセキュリティ指数で、日本は最も高い評価を受けた国々に入っている。同指数は法整備や組織体制など国としての取り組みを評価するもので、制度面の土台は整いつつあるといえる。BBCによれば、能動的サイバー防御法も、政府が企業とより多くの情報を共有できるようになるなどとして、専門家から評価されているという。
では、個人には何ができるのか。本人確認書類の流出後にできる対応としては、指定信用情報機関の日本信用情報機構(JICC)やシー・アイ・シー(CIC)に申告することが有効とされる。自分の名義でローンの申し込みなどがあった際に、金融機関に注意を促せる仕組みだ。ほかにできることは、不審なメールを開かないといった基本的な対策にとどまる。
制度面の手当ても動き出している。時事通信によると、2027年4月からは改正犯罪収益移転防止法により、金融機関などにマイナンバーカードや免許証のICチップを読み取る本人確認が義務付けられ、画像だけでは成り済ませなくなる。
日本へのサイバー攻撃が増えるなか、国や企業には、AI以前とは別次元の堅牢なシステムづくりが求められそうだ。これまで「宝の山」だった個人情報についても、不用意な収集は「リスク」だと認識を改める必要があろう。
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