人生後半を豊かに生きるには、何を心がけるといいか。漫画家の弘兼憲史さんは「世間の物差しではなく、『自分の基準』を、自分の頭で設定することこそが、『自分に誠実』に生きるということだ。あなたが人生の終盤で目指すのは、他人に勝つことではない」という――。

※本稿は、弘兼憲史『結局、「自分に誠実」に生きてる人生が一番楽しい』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

生ビールと刺身
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ゴルフにおける本当の敵は自分自身

僕の長年の趣味はゴルフです。ゴルフの最大の魅力は、「徹底的に自分自身と戦うスポーツ」という点にあります。

面白いことに、ゴルフには審判がいません。スコアの記入やペナルティは、基本的にすべてプレイヤーの「自己申告制」です。誰も見ていないところで、やろうと思えばいくらでもズルができてしまいます。

しかし、僕たちの仲間内では、そんなズルをする人はいません。なぜなら、ゴルフにおける本当の敵は同伴競技者ではなく、自分自身だからです。自分と戦っているのに、そこで嘘をついてスコアを良く見せかけたところで、何も得することがないのです。

結果として、4人で回って自分のスコアが組の中で最下位だったとしても、事前に立てた「自分の目標スコア」をクリアしていれば最高の気分で美味しいビールを飲むことができます。

反対に、その日の自分のスコアが組の中で1位だったとしても、目標に届かなければ、僕はちっとも嬉しくなかったりします。

ここで大事なのは、他人より上か下かという「相対的な評価」ではなく、「自分が決めた基準を、自分に誠実に向き合ってクリアできたかどうか」という「絶対的な評価」です。

私たちの人生も、本来はこうあるべきではないでしょうか。