相場の格言「上げ100日、下げ3日」

こうした声は、AI関連銘柄を重視した投資スタイルへの悩みを反映している。夏場の世界的な株価調整時にも、不安の声を発する人は増えた。ただ、個人投資家の売買データなどを見ると、多くの個人投資家は悩みを抱えつつも、AI銘柄重視の投資スタンスをあまり変えていないようだ。

悩みや不安解消のヒントは、リスクの意味を十分に理解することだ。リスクとは、予想と異なる結果のことである。株はいつまでも上がり続けることはない。上がると信じて買った株が下落する。これがリスクである(逆もまた真なり)。

誰かの売りをきっかけに、堰を切ったように売り注文が増え「売るから下がる、下がるから売る」という流れが鮮明になることは多い。相場の格言に、「上げ100日、下げ3日」とある。下げ相場は上昇局面以上のスピードで進行する。バブルが崩壊した場合は、なおさらそのスピードは速まる。

株価下落のグラフと積み上げられたコイン
写真=iStock.com/Galeanu Mihai
※写真はイメージです

キオクシアの次に急落するのは…

資金(お金)は命の次に大切だ。それを守るためには、冷静に自分のリスクを見直すことだ。もし「AIバブル」が崩壊した場合、今年6月に付けた上場来高値から60%以上下落したキオクシア株のように、高値から急落する銘柄も出てくる。

「リスクに無理がないか」を確認する方法の一つとして、株式で運用している資金の価値が大きく下がっても冷静でいられるかを検証することがある。株価が大きく下がった場合に、余裕をもって相場の展開を冷静に見守ることができるか自問すればよい。

1990年の年初に崩壊した、日本の資産バブル(株式と不動産の価格高騰)では、急速な資産価格の下落によって多額の損失に直面する個人が増えた。バブルとどう付き合うかは、その後の個々人の人生にかなりの影響を与える。「AIバブル」の崩壊から資産の価値を守るため、個人投資家はリスクの取り方に無理がないかを冷静に考える必要がある。

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