※この連載「高山一恵のお金の細道」では、高山さんの元に寄せられた相談内容を基に、お金との付き合い方をレクチャーしていきます。相談者のプライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。
年末調整の季節がやってきた
今年も残り2カ月ほどとなりました。クリスマスや年越しを前に、会社員にとって重要なイベントが、「年末調整」であります。会社員にとって節税につながる所得控除は16種類ありますが、中には確定申告が必要なものも。また、年末調整で申請を忘れても、確定申告をすれば控除を受けられる可能性がありますので、まずは年末を前に本稿をしっかりチェックしてみてください。
最初に、「年末調整とはなんぞや?」をおさらいしておきましょう。会社員や公務員の場合、前年の収入や家族構成を基準に、「源泉徴収」として毎月の給与や賞与から所得税が差し引かれます。ただし、1年間のうちに子どもが増えたり生命保険料を支払ったりした場合、納めるべき所得税額も変わります。その「差分」を所得が確定する年末に調整し、正しい所得税の金額を出すのが、「年末調整」です。源泉徴収で所得税を多く払いすぎていた場合には還付となり、足りなかった場合には追加納税が必要になります。
配偶者控除の「年収上限」が引き上げ
では、今年から変更となる注意ポイントから見ていきましょう。2026年から、「基礎控除」や「給与所得控除」の枠が拡大しました。それに伴い、パートで働いている方や大学生世代のお子さんがいる家庭に影響があります。
まず、パートで働いている方への影響です。2026年から「配偶者控除」が適用になる年収の要件が変わりました。配偶者控除とは、配偶者(夫・妻)がいる人の所得税・住民税を軽くするための所得控除のひとつです。
今回の改正により、配偶者控除の対象となる配偶者の年収上限が以下のように引き上げられました。
《配偶者控除》
【これまで】配偶者の合計所得が58万円以下(給与のみで年収123万円以下)
【2026年から】配偶者の合計所得が62万円以下(給与のみで年収136万円以下)
たとえば、昨年は配偶者の年収が130万円で配偶者控除の対象外になってしまった方も、今年は「136万円」まで枠が拡大されたため、対象となります。また、136万円を超えてしまった場合にも、給与収入のみで年収207万円以下であれば、類似制度の「配偶者特別控除」が適用される可能性があります。
なお、配偶者(特別)控除は、納税者本人の合計所得が1000万円を超えると対象外となりますので、配偶者の適用要件と共にご確認ください。
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