年末調整で損をしないためには、何に気をつければいいのか。ファイナンシャルプランナーの川淵ゆかりさんは「扶養控除や医療費控除などは、確定申告をしなければ適用されない場合がある。制度を知らずに申告を忘れると、本来取り戻せたはずのお金を受け取れなくなる」という――。
年末調整を終えて安心するのはNG
年末調整が終わると「これで今年の税金の手続きは完了」と安心してしまう人は多いものです。
ですが、実は「年末調整だけで済ませたこと」や「制度の思い込み」によって、年間で十数万円〜数十万円レベルで手取りを減らしているケースが後を絶ちません。特に「別居している高齢者の親の扶養」や「ふるさと納税者の医療費控除」は、会社員が最も陥りやすい落とし穴になります。
「年末調整」は、会社が給与や賞与から天引き(源泉徴収)した1年間の所得税を精算する手続きです。
勤務先に書類を提出すれば手続きが完了するため、多くのサラリーマンは「自分には確定申告なんて関係ない」と考えがちです。しかし、年末調整で反映できるのは、給与所得に関する基礎的な控除や生命保険料控除などに限られます。
個人の事情に応じた次のような控除や手続きは、自分で確定申告(または還付申告)をしなければ1円も反映されることはありません。
別居・高齢親の扶養控除(老人扶養控除)
医療費控除
ふるさと納税(確定申告時のワンストップ特例無効化への対応)
住宅ローン控除(初年度)
年の途中で退職した際の所得税精算
「知らなかった」「面倒だから」という理由で放置してしまうと、本来手元に戻ってくるはずだった数十万円ものお金を自ら捨てることになってしまいます。
申請のし忘れ等で、家計にどのくらい影響が出るかを実例でご紹介します。
「親とは一緒に住んでいないから、自分の扶養には入れられない」と思い込んでいませんか? 実はこれが、サラリーマンが最も損をしている典型的なパターンです。
【Close-up:「年末調整」で取り戻せるお金】の関連記事はこちら
・申請を忘れるのは損…FPが「ゴミ箱に捨てている人は少なくない」と指摘する"節税効果を期待できる"書類の名前


