民主党は本当に大勝できるのか
同時に、このような「トラの大暴れ」「巻き込まれる日本」は最悪のシナリオであり、必ずしも実現するとは限らない。なぜなら、民主党が大勝しないかもしれないからだ。
民主党圧勝の予測はほぼ100%、各種世論調査とそれらを分析する政治アナリストの見解に依存しており、他の公開データはほとんど考慮していない。「世論調査は正しい、なぜなら世論調査の結果がそう示しているからだ」という循環論法なのだ。
世論調査の誤差は通常2~3ポイントとされることが多いが、2024年の米大統領選の投開票日直前に、中西部アイオワ州の地元有力紙『デモイン・レジスター』が発表した「民主党のカマラ・ハリス候補が同州で3ポイント差のリード」との世論調査は、実際の投票結果では「トランプ候補が13ポイント差で勝利」と、16ポイントずれていた。
北東部メーン州における2020年の米上院議員選挙の各種世論調査では、共和党現職のスーザン・コリンズ候補が民主党の新人対抗候補に平均で3.8ポイント、最大で12ポイントの差をつけられ負けていたが、実際の選挙ではコリンズ氏が8.6ポイント差で圧勝したため、世論調査平均との誤差が12.4ポイントに上った(ちなみにコリンズ上院議員は、2008年と2014年にも世論調査平均との誤差がそれぞれ8ポイントで勝利している)。
世論調査では民主党の支持率が大きく出る傾向
米世論調査協会(AAPOR)が2025年10月にまとめた分析では、全米各地の611の世論調査において、ほぼ常に民主党の支持率が過大評価されており、パターン化していた。
その平均誤差は2014年の中間選挙で5ポイント、2016年の大統領選挙で3.1ポイント、2018年の中間選挙で0.1ポイント、2020年の大統領選で4.6ポイント、2022年の中間選挙で共和党寄りの0.6ポイント、2024年の大統領選で再び民主党寄りに2.7ポイントだ。
これはあくまでも全米平均値であり、各州・各候補レベルの誤差は、平均よりもはるかに大きい例が散見される。今回の「共和党ボロ負け予測」に関しても、過去の州別・候補別の誤差を考慮して、慎重に解釈すべきだろう。
