年齢を重ねて、記憶力が落ちたと感じたらどうすればいいか。東京都健康長寿医療センター研究所部門長の青栁幸利さんは「加齢による記憶力の低下は『脳細胞が失われた結果』ではなく、『脳が十分に使われていない状態』である可能性が高い。その眠っている脳を目覚めさせるシンプルな行為がある」という――。

※本稿は、青栁幸利『歩く人がすべて手に入れる 医学的に正しい最強の歩き方』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

スマートウォッチを確認する女性
写真=iStock.com/maruco
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記憶力は年齢に関係なく、回復できる

「年を取ると、記憶力は落ちていくもの」

これは世の中の通説になっていて、同じように感じている人は、とても多いのではないでしょうか。

人の名前が出てこない。何をしようとしていたのか忘れてしまう。覚えたはずのことが思い出せない。こうした経験を重ねるうちに、「もう若いころのようには覚えられない」と感じてしまうのは、ある意味で自然なことかもしれません。

ですが、その常識は、いま大きく変わりつつあります。

結論から言えば、記憶力は年齢に関係なく、回復させることができます。しかも、それは単なる精神論ではなく、脳科学の研究によって明確に示されている事実です。

これまで、脳は「一度衰えたら元には戻らない」と考えられてきました。

神経細胞は再生しない、年齢とともに減っていくだけ、というのが一般的な理解でした。しかし近年の研究によって、その前提は覆されています。