エネルギーを過度に使わずに済むストレス解消法

私たちはこれまで、ストレスを感じたとき、それを「解消」するためのさまざまな方法を試してきたでしょう。しかし、第2段階以降の蓄積疲労の状態では、これまで有効だったはずの方法が、逆にあなたを追いつめる毒に変わることがあります。

ここで、ストレス解消法を2つのカテゴリーに分けて整理してみましょう。

カテゴリーA:はしゃぎ系(活動的ストレス解消法)

旅行、スポーツ、飲み会、カラオケ、買い物、あるいは「成長」を実感できる資格勉強やセミナー。これらはドーパミンを放出し、一時的に気分を「アゲる」効果があります。

しかし、これらはすべて「高エネルギー消費型」の解消法です。元気なとき(第1段階)には、使ったエネルギー以上の「楽しさ」が返ってきます。

ですが第2段階になると、同じことをするのに、2倍のエネルギーがかかるようになります。ストレス解消法をやっているという意味での「楽しさ」はあるのですが、終わった後に、エネルギーの消耗を強く感じるのです。

第2段階ではしゃぎ系を行うのは、まるで高利貸しから借金をしてギャンブルをしているようなものなのです。

ただ、多くの場合、もともとエネルギー回復力の強い若者は、多少高エネルギーのはしゃぎ系をやっても、疲労を深めずに過ごせます。だから、このはしゃぎ系のストレス解消法しか持っていない若者(40歳以前ぐらい)が多いのです。

カテゴリーB:癒し系(穏やかなストレス解消法)

癒し系のストレス解消法とは、それほど強力な快感はないが、エネルギーを過度に使わずに済むストレス解消法です。楽しみのため、というより、休息という作業を進めるときに非常に重要になってくるアイテムです。

休息を助ける「癒し系」ツール

エネルギー回復の数式に基づくと、休みの日中の過ごし方において、「エネルギー消費を抑制」することが重要であることがわかります。

第2段階で何もしていないと、どうしても過去の後悔や未来の不安、ダメな自分のイメージなどが頭をめぐります。これらの感情は体と頭を活動させ続けるので、エネルギー消費が大きいのです。

それに対し、「考えないようにしよう」と思ってもむずかしいし、はしゃぎ系をやると、ストレス解消法自体のエネルギー消費が激しい。

そこで、「あまりエネルギーを使わず、嫌な思考を思い出さなくて済むアイテム」が必要になります。それが「癒し系」なのです。

休息を助ける「癒し系」ツールは、次のような条件で考えるといいでしょう。

条件その1:エネルギー消費が低いこと

ストレス解消法でも、何かをするとなると、それに伴い、どうしてもエネルギーを消費してしまいますが、極力小さなエネルギー消費で、時間を過ごしたいのです。重要なポイントは、体を動かしすぎないことです。

体を動かすのが好きな人は多いのですが、第2段階になるとどうしてもエネルギー消費が激しくなります。一方、体を動かすのは、次で紹介する条件2の嫌なことをしばらく忘れる力が結構大きいのです。

マラソン、サッカー、登山、激しい筋トレなどは避けたほうがいいですが、ヨガ、少しの散歩、楽なボール遊びくらいなら問題ありません。

ストレッチをする女性
写真=iStock.com/west
※写真はイメージです

では、スマホゲームやパズルなどはどうでしょう。同じ姿勢で、目を使うし、頭脳も使う。しかし、これらは、実際には、それほど大きなエネルギー消費にはならないようです。適度な休憩などを挟んでやると、有効な癒し系になります。

では感情を動かすものはどうでしょう。映画、動画、小説など。これも問題ないです。単独の素直な感情であれば、それほどエネルギーを消費しません。涙を流したりするのも悪くありません。

ただ、感情同士が争い合う、つまり葛藤を思い出させるものは控えてください。映画や小説でも、仕事や恋愛などの現実の葛藤を連想させるものは、エネルギー消費が激しくなります。