「ダイエットをやめる」という決断

2024年11月のある朝、突然決めた。

ダイエットは、もうやらない。

これは体重の問題ではない、と気づいたからだ。OSを入れ替えることにした。

一時的に痩せることに意味はない。どうせ戻るなら、時間とお金と精神力の無駄だ。

やるなら、身体そのものを変える。太りにくい身体を作り直す。

そう決めた背景には、はっきりした恐怖があった。

このまま、どんどん太って、少しずつ堕落していくのか。食べ歩くこともできなくなる。運動もできなくなる。会いたい人に会いに行く気力も、移動する体力も、失っていくかもしれない。その未来が、はっきり怖かった。

これは大げさではない。コロナの4年間で、実際にそれが起き始めていた。以前なら気にならなかった階段がきつくなっていた。旅先で長時間歩くと、疲れ方が違った。

食べすぎた翌日、仕事の集中力が落ちていた。一つひとつは小さな変化だ。でも、積み重なると、全体として「何かが変わってきている」という感覚になる。

「健康寿命72歳」が、突然、自分のこととして迫ってきた。残りの時間を、身体が重くて動けない状態で過ごすのか。それとも、身体を整えて、やりたいことをやり続けるのか。

選択肢は、その二つしかなかった。そして僕は、後者を選ぶことにした。

必要なのは「気合い」ではなく「手法」だった

数値も手法も、具体的に書く。ただ、テクニックより「発想」を受け取ってほしい

2024年11月11日、決断した日の体重は81キロ、体脂肪量19.4キロ。コロナ前のベストから16キロ増えていた。それが5カ月後には、69キロ、12.4キロ。体重マイナス12キロ、体脂肪マイナス7キロまで落ちた。

体重を落としたのではない。太る仕組みを、体から外したのだ。

正直に打ち明ける。あの頃の僕は、糖質に支配されていた。

医学的な意味で依存症だと言いたいわけではない。ただ、体感としては、それに近かった。食べたいから食べるのではない。脳が欲しがるから、手が伸びる。糖質を摂ると一瞬気分が上がり、また同じ快感を求めてしまう。食べるほど、もっと欲しくなる。いわば、脳がバグった状態だった。

だから、意志では勝てなかった。僕が4年間リバウンドを繰り返したのは、意志が弱かったからではない。糖質に支配された状態に、根性だけで立ち向かっていたからだ。必要だったのは、気合いではない。そこから抜け出す「手法」だった。

※これは僕個人の実験の記録であり、医療アドバイスではない。食事や運動を大きく変える場合は、医師や専門家に相談のうえ、自分の責任で試してほしい。

「痩せる」のではなく「太らない体」を作る

そして、もう一つの落とし穴。食事を減らすだけでも、痩せは続かない。食べる量だけ減らせば一時的には痩せるが、筋肉が落ち、代謝が下がり、かえって太りやすい体になる。実際、僕が何年もそうだった。

だから、狙いを変えた。一時的に痩せるのではなく、太らない体そのものをつくる。

体重ではなく、身体のOSを入れ替える。それを、五つのステップでやった。