過ごす場所ごとに最適な照明を選ぶ
あなたの1日のライフスタイルに応じて、過ごす場所ごとに照明の色を決めていきましょう。たとえば、同じ「リビング」であっても、その家で暮らしている人のライフスタイルによって最適な照明の色は異なります。
在宅ワーカーやおうち時間が長い方など、リビングで日中過ごす頻度が高いようなら「青白い色の光」の照明を、日中はオフィス勤務などで自宅にいる時間が短く、帰宅後の夕食や就寝前のテレビなどリラックスして過ごす時間がメインであれば「オレンジ色の光」の照明を選びましょう。
また「ワークスペース」においても、在宅ワークの頻度が高く、日中に過ごす時間が長いようなら「青白い色の光」の照明を、日中はオフィスやコワーキングスペースで過ごし、帰宅後の時間帯にメインで使用するのであれば「オレンジ色の光」の照明を選びましょう。
「ワークスペースがオレンジ色の光だと、パフォーマンスが落ちる」と思うかもしれません。しかし、夜の時間帯に青白い色の照明に照らされると、就寝時刻になっても眠気が起きず、睡眠の質が低下してしまいやすくなります。いい眠りで1日の疲れを解消し、明日も最大限のパフォーマンスで過ごし続けるには、質のいい睡眠をとることが最優先です。
【リビング】
おうち時間が長く、日中も過ごす人 →昼光色、昼白色
主に夕方~夜に過ごす人 →電球色(電球色が難しい場合は温白色)
【ワークスペース】
在宅ワークで日中使用する人 →昼光色、昼白色
帰宅後や夜だけ使用する人 →電球色(電球色が難しい場合は温白色)
夜勤の多い仕事の場合は
一方で、夜間勤務の仕事をされている方もいらっしゃるでしょう。
アメリカ航空宇宙局(NASA)で行われた研究では、夜間勤務の飛行管制官に青白い光を1回20分、1日3回浴びせるとともに、合間に軽い運動を取り入れてもらったところ、勤務中の覚醒度が高まり、集中力や幸福感・満足感が向上したことがわかりました(※7)。
このように照明を効果的に活用することで、夜間勤務やシフト制勤務といった不規則な働き方でも、快適さやパフォーマンスの維持に役立てることが可能といえます。
業態の都合で夜間に仕事をする人は、夜だからといって、オレンジ色の照明で働き続ける必要はありません。覚醒して過ごす時間帯は白色か青白い色の照明で過ごしましょう。そして、朝であっても就寝前であればオレンジ色の照明で過ごすことで、いい眠りが得られやすくなるでしょう。
ただし、週に1、2回ほど夜間勤務がある方の場合は、完全な夜間勤務と異なり少し注意が必要です。
週に1、2回のみであれば、完全に夜勤の生活リズムに合わせる必要はなく、むしろ多くの場合、夜勤が明けたら日勤リズムに戻す必要があるでしょう。
そのため、「夜勤中は青白い光、夜勤明けはオレンジ色の光」という極端な切り替えで過ごしてしまうと、体内時計は夜型へ寄りやすく、日勤リズムに戻りにくくなる可能性があります。
この場合のおすすめは、極端に青白い色やオレンジ色へ振り切らない照明です。夜間勤務中は少し白めの光(昼白色ほど)、夜勤明けの就寝前は少しオレンジ色の光(温白色ほど)がおすすめです。
このように、日中は青白い光、夜はオレンジ色の光を意識するだけで、睡眠の質は大きく変わります。ライフスタイルに合わせた照明選びで、最高の睡眠空間をつくりましょう。
※7 Barger LK, Sullivan JP, Lockley SW, Czeisler CA. Exposure to short wavelength-enriched white light and exercise improves alertness and performance in operational NASA flight controllers working overnight shifts. J Occup Environ Med. 2021;63(2):111–118.


