「オヤジは写真が嫌いだ。取材は難しいぞ」

「誰も、角栄本人を取材できていない。そう思っていました。確かに、大がかりな調査報道は角栄政治の本質に迫っていたかもしれない。しかし、本人への取材が一切ないのはどうしても疑問が残りました」

そう語る山本氏は、次のように続ける。

「僕はカメラマンで、ペンで勝負する記者のように周辺取材や後から聞いた話を成果にすることはできない。ジャーナリスト失格の烙印を押されようとも、角さんの懐ふところに入り、本人を正面から撮影することのほうが大切だと考えたのです」