カネ余りなのに「高級外車SUV」を買えない

ジープのラングラーも不動の人気を誇る高級外車SUVだが、やや若者寄りであること、他社同様にこの10年で価格が大幅に上昇したこともあり、伸びしろは大きくなさそうだ。

その他、マセラティ初のSUV、レヴァンテは既に2024年に生産停止。弟分のグレカーレが健闘中ではある。ベントレーのベンテイガやアストンマーチンのDBX、ランボルギーニのウルスといった超高級SUVも選択肢としてはあるが、購入できるのは富裕層でも限られた一部だ。

カネ余りで富裕層も増えており、高級外車SUV市場は販売拡大の絶好の機会ながら、欧州主要メーカーはこぞってEVシフトを進めた結果、甲高いエグゾーストサウンドを奏で、リセールバリューもいい、「富裕層にとって魅力あるガソリン車」が見当たらない状態となっているのだ。

注目が集まるトヨタ「ランドクルーザー」

そんななか、漁夫の利を得ているのが、トヨタのランドクルーザーだ。特に、「ランドクルーザー250」のガソリン車が、無骨な外観に加え、オプション選択できる丸目型ヘッドライトなどカスタム領域の多さもあり人気だ。何よりその知名度もあり、リセールバリューがゲレンデやディフェンダーと並び国内で最も高いとされる点も根強い人気の大きな要因である。実際、国内供給が徐々に安定してきていることもあり、都内でも非常に多く見かけるようになった。

ランドクルーザー250 トヨタプラド、後継に刷新
写真=共同通信社
トヨタ自動車が発表したSUV「ランドクルーザー250」=2023年8月2日午前、東京都江東区

一方で「馬力がなく加速が遅い」「乗り心地が悪い」などのSNSコメントもあり、特に高級外車SUVから乗り換えたユーザーにはそう感じるようだ。もっとも、ランクル250の本体価格は577万9400円(税込)と、ゲレンデ分の予算があれば数台買える価格水準なので、性能などの差はあってしかるべきではある。