コレステロール高めでも体に良いイカとタコ
コレステロール値が高い人は、イカやタコはあまり食べてはいけない、と聞いたことはないだろうか。いまもこう信じている人は、早く健康情報をアップデートし、昔の“常識”を捨てるようにしたいものだ。イカやタコ、貝にコレステロールが多いのは本当の話。それでもいまは、これらを積極的に食べるべきだとされている。
考え方が正反対になったのは、イカやタコには交感神経の働きを抑え、血圧を低く保つタウリンがたっぷり含まれているからだ。栄養学の研究が進むうちに、コレステロール値は少々高いけれども、そのデメリットをタウリン効果のメリットが上回る、という結論に大きく変わった。タウリンは貝やエビ、カニにも豊富。コレステロールのことなんか気にしないで、積極的に食べるようにしよう。
ヒラメやフグに代表される白身の高級魚は、家庭の食卓にはなかなか登場させられない。一方、イワシやサバ、サンマ、アジといった安い大衆魚は、気軽に塩焼きや煮付けにして食べることができる。これらの大衆魚は、背中の青い「青魚」。
血管や心臓を強くするのは「青魚」
体にいい不飽和脂肪酸の一種、「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「DHA(ドコサヘキサエン酸)」がたっぷり含まれている。肉の飽和脂肪酸とは性質が違い、血液をサラサラにする働きがあり、血栓をできにくくして、心筋梗塞の発症リスクを下げてくれる。
マルハニチロと島根大学などの共同研究によると、DHAには認知機能をアップさせる効果もあるという結果が出た。心臓に不安があり、物忘れも増えてきた人にとっても、青魚はこれ以上ないほどおすすめできる食品だ。
血管や心臓を強くするたんぱく源といえば、やはり肉ではなく魚。血液をサラサラにする不飽和脂肪酸の「EPA」「DHA」の供給源になるからだ。毎日、魚を食べている人は、中高年になっても、血管の若さを保てる可能性が高い。
では、どのように食べるのか。刺身や塩焼き、煮付け、天ぷら、フライなど、魚料理のバリエーションはさまざま。そうしたなか、血管の健康維持に最も役立つのは刺身や酢の物、カルパッチョにして食べることだ。じつは調理の仕方によって、EPAやDHAはかなり失われる。塩焼きやムニエル、煮魚などにすると約2割、揚げ物にいたっては約半分が流出してしまうのだ。
EPAやDHAをまるごと利用したいのなら、生のまま食べるのがいちばん。加熱するのなら、ホイル焼きにして、流れ出る汁も利用するのがおすすめだ。
青魚のEPAやDHAの作用は素晴らしいが、ほかの魚にも目を向けてみよう。

