工費は倍の約11兆円 それでも掘り続けるのか

リニア中央新幹線の静岡工区がいよいよ再稼働し始めた。しかし、この先に明るい未来は想像できない。JR東海には、取り返しのつかない事態になる前に引き返すことをすすめたい。

2014年に認可された建設工事のうち、静岡工区が膠着状態に陥ったのは17年。川勝平太前静岡県知事は、トンネル工事で大井川の流量が減るおそれを理由に着工を認めない姿勢を貫いた。この区間だけが未着工だった。

風向きが変わったのは川勝前知事が不適切発言で24年に辞職してからである。新たに就任した鈴木康友知事は容認派であり、26年7月18日には自然環境保全協定を締結した。8月21日には地質調査のボーリングが静岡県内にふたたび入っている。本体の掘削はこれからだが、約9年止まっていた時計の針がようやく動き出した。

(構成=村上 敬 撮影=的野弘路 写真=時事通信フォト)
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