「借りられる額」と「返せる額」は違う
首都圏を中心に、住宅価格の上昇が続いています。住宅ローン金利も上がり、今買わなければ、もう買えなくなるかもと焦るかもしれません。しかし、価格の上昇に合わせて借入額を増やせば、購入後の家計が苦しくなって、教育費や老後資金を圧迫するおそれがあります。
大切なのはいくら借りられるかではなく、将来も無理なく返していけるかという視点です。今回は、年齢・世帯年収別のシミュレーションを通して、わが家に合った「マイホームの限界額」を一緒に考えましょう。
住宅ローンの審査では、年収や勤続年数、完済時の年齢、ほかの借入状況などが確認されます。なかでも重視されるのが「返済負担率」、額面年収に占める年間返済額の割合です。審査基準は金融機関によって異なります。例えば【フラット35】では、年収400万円未満で30%以下、400万円以上なら35%以下が基準です。自動車ローンや教育ローン、カードローンなどの返済も含まれます。
実際、住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月)」によると、返済負担率は「15%超~20%以内」が26.2%と最多で、「10%超~15%以内」が21.7%、「20%超~25%以内」が17.8%と続きます。
育児、介護、転職でお金が減ることも
ただし、審査に通っても、家計も安心とは限りません。審査は貸したお金を返せるかを判断するもので、購入後の暮らしのゆとりを保証するものではないのです。
同じ年収でも、子どもの人数や教育方針、生活費、老後資金の準備状況などによって、住宅に回せる金額は異なります。共働き世帯では、出産や育児、介護、転職などによる一時的な収入減も想定しておきたいところです。金融機関から「借りられる額」ではなく、家計が変化しても「無理なく返せる額」から考えることが大切です。
では、毎月の返済額を額面世帯年収の20〜25%に収めると、住宅ローンはいくらまで借りられるのでしょうか。

