65歳で「残高3477万円」は危ない

30歳で35年ローンを組んで、予定どおり返済した場合、65歳で完済します。一方、40歳で35年ローンを組むと完済は75歳、50歳で30年ローンを組むと80歳です。そこで、変動金利年1.0%が返済期間中続くと仮定し、65歳時点の残高を見てみましょう(図表3)。

【図表3】変動金利年1.0%が続いた場合の65歳時点の残高(返済負担率20~25%)
筆者作成

世帯年収700万円、返済負担率20%で見ると、65歳時点の残高は、40歳で購入した場合が1331万円、50歳では1945万円です。返済負担率25%まで借りると、それぞれ1663万円、2434万円に増えます。

退職後も現役時代と同じ返済額を支払えるとは限りません。退職金で完済する場合は、その分老後資金が減ることも忘れないでください。購入時には、毎月の返済額だけでなく、65歳時点の残高と、その後の収入で返せるかまで確認しましょう。

金利が1%→2%に上がってしまうと…

変動金利が年1.0%から2.0%へ上昇すると、家計にどの程度の影響が出るのでしょうか。年1.0%、返済負担率20%で算出した借入額について、返済期間は変えずに、金利上昇前後の毎月返済額を比べました。

【図表4】金利1%→2%に上昇するとローン返済額はこれだけ増える
※年1.0%で算出した借入額を年2.0%、30・40歳は35年、50歳は30年で返済すると仮定した単純試算。実際の変動金利の見直し時期や、5年ルール・125%ルールの有無は金融機関によって異なる。(筆者作成)

30歳・40歳では、世帯年収400万円で月約1万2000円、1000万円で月約2万9000円、返済額が増えます。50歳では月約1万〜2万5000円増えます。借入額が大きいほど、増加額も大きくなります。

返済負担率を20%に抑えて借りても、金利が1%上がると約23%台に上昇します。当初から返済負担率25%まで借りていれば、約29%に達する計算です。金利の動きは正確に予測できません。「今の金利なら返せる」だけでなく、金利が1%上がっても家計を維持できるかどうか、購入前に確かめておきましょう。