バフェットが週12時間没頭しているゲーム
日本においてサードプレイスで自分だけの時間を持つ習慣が定着しにくい背景には、日本人が抱く特有の「罪悪感」が存在します。
多くの日本人は、仕事と無関係な活動に時間を費やすことに対して、自分自身を責めてしまう傾向があります。
弊社が2024年に国内のビジネスパーソンを対象に実施した調査では、平日の夜に仕事や家族と関係のない自分だけの場所や時間を確保できていると回答した人は、わずか23%にとどまりました。
こうした状況は国際的な統計にも表れており、OECDの「Better Life Index」によれば、日本人が1日のうち余暇や食事・睡眠などの身体的ケアに充てる時間は14.1時間となっています。
この数値はOECD加盟国の平均である15時間を下回っており、労働時間と生活時間の配分を示す指標においても、日本は加盟国の中で下位に位置しています。
「投資の神様」と称されるウォーレン・バフェットは、夜の時間にブリッジというトランプゲームに興じています。
バフェットは毎週約12時間をこのゲームに費やしており、夜間にはビル・ゲイツら仲間とオンラインでの対戦を楽しんでいます。
その没頭ぶりは、「美女が横切っても気づかないほど集中する」という彼のジョークにも表れています。
投資活動とは完全に切り離された「別の頭を使う時間」です。
近所の場所がサードプレイスになる3つの儀式
2009年にアマゾンが買収した靴・アパレル通販サイト、ザッポスの元CEOであるトニー・シェイは、さらに特徴的なサードプレイスを選びました。
彼は2015年頃、ラスベガスの中心部にエアストリームの移動住宅30台からなるトレーラーパーク共同体を構築。自らもそこで社員や友人と共に生活していました。
夜には住民同士で焚き火を囲んだり、即興ライブを開催したりする場に身を置いたといいます。
これにより、日常におけるセレンディピティやランダム性を最大化することを意図していました。
グーグル共同創業者のセルゲイ・ブリンは、仕事終わりに空中ブランコのレッスンクラスへ通うほど、曲芸の習得に情熱を注いでいました。
サーカス芸に近い特殊な運動によって心身をリフレッシュさせることが、自身の創造性につながると述べています。
サードプレイスは、洒落た空間である必要はありません。「仕事以外の顔」を持てる場であれば、その役割を十分に果たします。
「仕事との関わりが薄いこと」、「日常的に通えること」、「他者からの評価から距離を置けること」の3つの条件を満たしていれば、近所の図書館や駅前のコーヒーショップも立派なサードプレイスになります。

