中国は日本行きを阻止できたが…

ソウルに暮らすある中国人大学院生は昨年12月、匿名を条件にコリア・ヘラルドの取材に応じた。「友人たちは街の一部を避けるようになりました」。横断幕の写真を見た両親からは「夜は出歩くな」と連絡があったという。

「文字が全部読めなくても、自分たちが何かの原因とされていることはわかる」と、この院生は話す。

明洞を訪れた別の中国人観光客も同紙に訴えた。「政府を批判するのは構わない。でもなぜ観光客を犯罪者扱いするのか」

大勢の観光客でにぎわう明洞
写真=iStock.com/eyfoto
※写真はイメージです

文化の盗用も海上での違法操業も、旅行や留学で来た一個人には何の関わりもない。それでも国家間の対立や歴史的な摩擦によって、街の中国人観光客の一人一人がしわ寄せを受けている。

中国政府は訪日自粛要請によって、自国民を韓国へ向かわせることに成功した。だが、韓国国内で高まっていた反中感情まで制御することはできなかった。

「日本は危険だ」と告げられ、代わりに韓国を選んだ中国の観光客たちは、旅行先でヘイトの矛先を向けられる厳しい状況に置かれている。

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