健康を維持するために、普段の生活では何を意識するとよいのか。東京工科大学教授の佐藤拓己さんは「健康的なイメージのある商品でも、健康を害する物質を含んでいることがある。パッケージのおもて面よりも、うら面に書いてある原材料名や栄養成分表示を必ず確認してほしい」という――。(第3回)

※本稿は、佐藤拓己『アメリカ人を巨大化し、日本人を糖尿病・脂肪肝にする果糖の正体』(光文社新書)の一部を再編集したものです。

男性の赤い炎症が強調されたヒト肝臓のデジタル合成
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「血糖値が気になる人へ」に騙されない

食品を買うときには、じっさいにどのようなことに注意したらよいのか。食品パッケージの「おもて面」の文言は、見る必要はない。消費者委員会が定めたガイドラインに従ってさえいれば、食品会社が比較的自由に書けるからだ。

食品会社は、消費者の求めるもの(ニーズ)を一生懸命に考え、それに適合する文言をあてはめる。目的は、消費者の購買意欲を刺激することだ。

つまり食品会社は、パッケージの目立つところに、消費者が喜ぶような文言を書き入れる。この他の目的はないといってよい。たとえば、「ストレスを軽減する」といった表現である。

食品の表示に医学的な表現を使用すると、すみやかに政府の消費者委員会からクレームが入る。消費者委員会は、出荷停止などの権限を持っているから、このクレームの段階で対応しないと、食品会社は多大な損害を受ける。

機能性表示食品という食品がある。ヘルスクレーム(健康に関する表現)をすることが許されている。たとえば、「血糖値が気になる方」という、有名なヘルスクレームがある。ただし、これを「血糖値を下げる」とすれば、医学的な表現である。消費者にとっては同じ意味にとれるが、食品会社にとっては大変に重要だ。

私の意見では、食品のおもて面は見るに値しない。

食品会社と消費者の契約書をチェック

「おもて」の部分をまともに受け取ると、異性化糖が知らないうちに体に入ってくるのを許してしまう。これは第1回で紹介したアメリカでの先例が如実に示している。

見るべきものは、食品の「うら面」に書いてある「原材料名」表示と「栄養成分表示」の2つだ。

ここは、「食品表示法」によって、正確であることが求められるからだ。「うら面」に書いてあることは、いわば、食品会社と消費者の契約書だ。ここに真実ではないことが書いてあれば、「契約違反」ということになる。食品会社には「食品表示法」「消費者契約法」にしたがって、重大な罰則が加えられる。

これらの規制は、20年ほど前に蔓延した「食品偽装」に対する対抗策だ。この2箇所をよく見れば、どのようなものがどれくらい入っているか、大体の見当はつく。

食品包装の栄養表示を比較する買い物客
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