30代・40代の人口動向

では、住宅取得や住み替えのニーズが高い子育て世代の人口は、どのように変化しているのでしょうか。そこで、全国の自治体について、30代・40代の人口動向も分析しました。

30代・40代に注目したのは、総人口だけでは住宅取得層の実態を捉えにくいためです。高齢者が多く暮らす地域では自然減が総人口を押し下げやすく、逆に10代・20代は進学や就職による流入・流出の影響を強く受けるからです。

分析の結果、図表2のとおり、30代・40代の人口が増加した自治体は、データが得られた全国約1900市区町村のうち、わずか28市区町村しかありませんでした。しかも、大都市圏に属するものは、首都圏6、関西圏5、福岡県3、名古屋圏1にとどまり、他は北海道や沖縄、半導体工場の立地が進む熊本県周辺の小さな町村などでした。

東京都中央区、大阪市北区・南区、福岡市博多区の実態

さらに、この人口増加を日本人と外国人に分けて見てみると、2020~2025年に人口が増加した28自治体のうち、15自治体が外国人の増加に依存していることもわかりました。また、30代・40代の人口が増えている自治体は、大都市圏だけでなく、北海道、沖縄県、長野県、山梨県、岐阜県の移住者が増えている小規模自治体や、半導体工場が立地した熊本県菊陽町周辺にも見られました。

ここで注目すべきなのは、東京都中央区、大阪市北区・西区、福岡市博多区といった都心部では、30代・40代の日本人は減少している一方で、同じ年代の外国人は大きく増えていることです。具体的には、30代・40代人口は、晴海フラッグのある東京都中央区で日本人が1431人減・外国人が1925人増、大阪市北区で日本人が190人減・外国人が865人増、大阪市西区で日本人が230人減・外国人が979人増、福岡市博多区で日本人が920人減・外国人が950人増となっていました。