共通認識になりつつある「4つの原則」

世の中のAI利用のルールは整備途中だが、研究分野ではルールの整備が進みつつあり、一定の共通認識が生まれつつある。ビジネスにも当てはまるだろう。

第一の原則は、最終責任は使った人にある、だ。

AIの出力結果は完全ではなく、もっともらしいウソをつくことがある。そのウソをそのまま使って、何かが起きたら、その責任はAIではなく、AIを使ったあなたにある。

第二の原則は、AIの出力を検証する責任がある、だ。

もちろん全ての出力結果を検証する必要はなく、壁打ち相手として議論している場合や、資格試験の勉強に使っているような場合には、イチイチ出力結果を検証する必要は無い。

しかし、オンライン会議の音声データから議事録を作った場合、AIを使ったレポートを上司に提出する場合、分析をAIに任せた経営会議資料を提出する場合、などには出力の結果が正しいことを、かなり厳密に確認する必要がある。「AIにやらせたから間違えてました」は通用しないのだ。

パソコンを使用するビジネスパーソンの手元
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どのように使ったかを明示する

第三の原則は、AIをどのように使ったかを明示する必要がある、だ。

これは、情報の受け手への配慮でもある。情報の受け手は、AIをどの程度使ったかが明示されていれば、それを前提に判断することができる。

「レポートは自分で書いて、プレゼン資料だけをAIに作らせた」と書いてあれば、内容については疑う必要はあまりないだろう、と判断できるし、逆に「企画立案、調査の多くにAIを使った」と書いてあれば、ハルシネーションがないか、漏れている実務的な視点はないか、など注意深く見るようになる。

ただし、日常業務の軽微な利用、例えば英文メールの作成、社内議事録の整理、自分用のメモ、企画書の下書きといったものでは、当たり前だがいちいち明示する必要はない。

一方、その分野の専門家からみれば、AIを使ったかどうかはだいたい分かる。書いた本人を知っていればその本人の実力は分かっているわけで、その実力と書かれたモノのギャップを見るだけだ。

プレゼンのスライドにしても、これはChatGPTだな、これはClaudeだなと分かることも多いし、AIがつくった不自然な、不完全な記述が残っていることも少なくない。

第四の原則は、個人情報や秘密情報を入力しない、だ。

AIには入力データを学習に利用しない、という設定もあり、学習しないという設定の場合には、情報流出するリスクは低いはずだがゼロではない。ましてや学習に利用しないという設定になっていない場合には、入力した情報が、他の第三者の入力に対する応答に出力される=情報が流出するリスクがある。