まず現時点で、ヨドバシ池袋の課題が山積しすぎている。建物の半分・半分で残した西武池袋本店にヨドバシの喧騒が聞こえてしまい(二重扉で遮蔽している場所でも聞こえてしまう)、なかにはルイ・ヴィトンのように「ヨドバシの歌を大音量で聞かされながら、ハイブランド商品を接客」せざるを得ないな場所もある。落ち着いて買い回りたいであろう旧来の百貨店の常連客やインバウンド富裕層に適した環境を、ヨドバシならびに池袋西武本店が提供しているとは思えない。
当初のヨドバシ側の目標であった「百貨店で高級ブランド品や美術品を購入した富裕層の顧客が、そのまま家電フロアへ流れる」「外商の取扱商品のなかにヨドバシの家電を入れてもらう」といったシナジー効果が上がるようには、まだ見えないのが難点だ。また、固定費削減のためにも見える極度なトイレ削減の影響か、頻繁に発生するトラブルがSNSを賑わせており、全面解決には時間もかかるだろう。
家電量販店の泥仕合の行方は…
ただそうは言っても、ヨドバシ池袋は「ヨドバシカメラ マルチメディア梅田」の店長を10年にわたって務め、今では常務取締役を兼任しているヨドバシのエース・池島政広氏を、店長として投入している。
もちろん、ヨドバシの脱:家電戦略を担う「LINKS」業態の1号店(大阪・梅田)立ち上げにも関わっており、「LINKS IKEBUKURO」を併設するヨドバシ池袋でも、同様の路線をとっていくだろう。
池袋での「家電四天王」の現状は、家電にとどまらないフロア構成を打ち出したヨドバシに対して、ビックカメラは現状維持で徹底対抗、ヤマダは家電売場を大幅に拡張するなど、各社の対応は分かれている。
しかし、各社ともEC(通販)の進化・利用増加などで実店舗の役割が薄れつつあり、広大な売場を維持するためには、家電以外に活路を見出すしかない。
駅前・カメラ系量販店向けの広大な物件を確保するためにも、家電以外の商品多様化が求められるはず。いまの積極路線を維持するためにも、「LINKS出店」「西武百貨店とのパートナーシップ」の成功に、今後のヨドバシの行方がかかっていると言っていい。


