海外ファンが求める「学園アニメ」
同じ学園ものとして取り上げたいのは9位の『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』(クラにか)だ。
ストーリーはシンプルそのもの。クラスで「ぼっち」の男子・前原真樹に、初めてできた友達の朝凪海。彼女は陰で「クラスで2番目に可愛い」と噂される美少女で、その2人の距離感を見守る物語だ。高評価の理由は主人公の陰キャには家庭事情があり、それを朝凪と誠実に関係性を前進させていく。
決して安易にハーレム化させないし、1番目女子の天海夕を使って「物語を三角関係に陥らせることなく、目指す方向性を明確に示している」ところが高評価の理由だ。MALでは「脚本が素晴らしく、思春期をリアルに描いている」「子供たちが実際に直面するトラウマや問題を非常にうまく扱っている」といったコメントが目立つ。
ある意味、海外ファンには「誠実な学園の人間関係構築ドラマ」が求められているともいえる。「過剰なファンサービスはありません。5人か6人の女の子が登場し、主人公が6人のうち1人を選ばなければならない、あるいは最後には6人全員と結ばれるような、筋書きが不明瞭な物語でもありません。といったことがお勧めポイントになるほど、「学園×ハーレム」ものが一周してきたということでもある。
異例のヒットだった『日本三國』
今クールで、初期評価を大きく上回り、4~5倍のMember数になった作品は『氷の城壁』と『日本三國』である。
『日本三國』の舞台は核戦争で文明崩壊した近未来の日本。大和、武凰、聖夷の3国に分断された中で、知略に長けた青年・三角青輝が日本を再び一つに統一するため、言葉を武器に成り上がる国取り頭脳戦サバイバルである。
Membersは10万人、13位というポジションも決して高いものではない。だが、欧米の視聴環境では『キングダム』や『ゴールデンカムイ』『あかね噺』など歴史・日本伝統文化を扱う作品がニッチな人気しか集めてこなかった中で、『日本三國』ほど絶賛が並ぶ作品は珍しい。まさに「ニッチトップ」のポジションにある。
MALでは本作はもっと広がるべき、という声が強い。
「間違いなく2026年の最高の新作アニメです。すべての人に強くお勧めします」「正直言って、演出が素晴らしすぎて、イケメンキャラがどうにか二の次になってしまうくらい」など8割ものレビュワーが推奨している。
戦国時代・明治維新時代をまぜあわせ、まるで戦国武将のようなモノノフたちを1人1人コテコテのキャラクター化で仕上げてきた「戦国二郎ラーメン」のような歴史ドラマなのだが、これが欧米でも十分に通用するのだということは私自身も驚きだった。
「多くの人のレーダーから漏れてしまった。前シーズンは『違国日記』でした。今シーズンは『日本三國』だ。幅広い層にアピールできるような作風なのに、なぜか十分な注目を集めていない」。



