いくらいい回答でもうまく話せなければNG

別の事例も見てみましょう。

たとえば、「あなたがこうした仕事を任された場合、どのように取り組みますか?」といった仕事の進め方についての質問。

「先輩や上司に進め方のポイントを伺ってから取り組む」
「とりあえずまずやってみてから、全体像をつかむ」
「大まかでもまずは計画を立てて、以後はPDCAサイクルを回す」

等々、既に社会人経験のある若手なら「あるある」と感じられる回答がありますよね?

面接官はこうした回答を元にどんどん深掘りしていきます。

この質問をAIに投げて回答案を求めたところ、「逆算による徹底したスケジュール管理を実行します」と回答しました。深掘りすると、「常に最終納期からタスクを細分化し、不測の事態に備えて10%のバッファを設けることを習慣にしています」という具体的な内容が出てきます。

一見するとカッコいい回答ですね。ただし、ずっと変わらないルーティンワークならこの手法も可能でしょうが、先行き不透明の今、逆算してタスクを割り出して、10%の余裕を持たせるなど、そもそも可能なのか? 10%ってどこから算出してきたのか? 等々、疑問視する面接官は多いはずです。

その他、もっとAIに聞けば「ロジックと感性の2軸でドライブ」や「成功体験の棄却を習慣化」といったカッコいい言葉が湯水のごとく湧いてきます。

前項で触れたように、自然とこういった言葉が出ていて、面接官を納得させる解説ができればかまいませんが、まずもって無理でしょう。

「『ロジックと感性の2軸でドライブ』ということですが、具体的にそのやり方を実践して、成果を生み出した経験を教えてください」と質問され、何とか回答するものの、「それって2軸になっていませんけど? ドライブもかかっていませんよね?」と突っ込まれたら終わりです。

「成功体験の棄却を習慣化」も、某著名経営者の書籍を真似たのかもしれませんが、「なぜ捨て去る必要があるのですか? 小さくても成功体験の積み重ねが自分の自信につながり、次への活力となるのではないのですか?」と聞かれたら、さてどう回答しましょう。

繰り返しになりますが、面接官はカッコいい回答を求めているわけではありません。

「自分の言葉」できちんと伝えれば良いのです。

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