転職面接の準備に生成AIを活用する場合は、どんなことに注意したらいいのか。キャリアカウンセラーの中谷充宏さんは「AIは、カッコいい言葉をちりばめた、一見完璧に見える回答例を出してくる。しかし、面接の場でこうした『自分の言葉』ではない回答をすると、墓穴を掘るだけだ」という――。(第1回/全3回)

※本稿は、中谷充宏『《AI対応版》20代~30代前半のための転職「面接」受かる答え方』(秀和システム新社)の一部を再編集したものです。

頭を抱えるビジネスマン
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AI回答はカッコよくなりすぎる

自身の詳細な経歴などをAIに読ませて、想定される質問にどう答えたら良いかをAIに聞いてみるというのは、AI活用の定番でしょう。

ただ、「本当にこんなに有能?」と疑われる回答を提案してくるのが今のAIです。

たとえば、ご自身の実績や経験をまとめてくれた後に、「時代の激変に対応すべく、私というOSをアップデート済です」という締めの言葉が入ってきます。

「こうしたうまい言い回しをしないと受からない?」「締めのフレーズ、斬新で、むっちゃカッコいいな、私もぜひ使ってみよう!」と、AI回答を鵜呑みにしてしまうケースがあります。

もちろん、こういった言い回しが自然に出てきて、深掘りされてもきちんと説明できる人なら否定はしませんが、このような言い回しは「自分の言葉」とは言えないはずです。

仮に私が面接官なら、次のように聞きます。

「えっ、OSだけなんですか? ハードディスクもOSもその上に乗っかるアプリケーションも全てうまく機能して初めて能力を発揮できる訳ですよね? ハードディスクの容量が足りないのに、OSはアップデートできないし、そうなると業務をこなす肝心なアプリも働かないですよね? その点、どうお考えでしょうか?」

「自分を有能に見せたい」のはよくわかるし、AI回答もそれを汲んでの案です。

ただ、こうした「自分の言葉」ではない回答は墓穴を掘るだけです。

こうしたカッコいい言い回しではなく、「時代の激変に対応すべく、私はこうしたスキルアップに努めています」といった平易な言葉で大丈夫です。

問題は「こうした」の部分で、応募企業で必要とされるスキル、たとえばITリテラシー、語学、コミュニケーション術を修得すべく講座に通っているとか、そこまで大それたものがなくても、その分野の読書とか動画受講という実態を具体的に語るべきです。

等身大の表現の方が良かったのに、AI回答がカッコよすぎて引っ張られてしまい不採用が続くのは本当に無意味です。デジタルネイティブの若手こそ、AIに依存しすぎないようにしてください。