アメリカだけが格差拡大

じつはピケティも、中間層の台頭が経済格差を縮小させ、社会を平等化させたことを認めています。だとしたらどこで意見が分かれるかというと、1980年を境に格差縮小の流れが変わり、とりわけアメリカでは明らかに格差拡大へと反転しているからです。

ところがこれについてもヴァルデンストロムは、地価の上昇で中間層の富が拡大したことで、近年でも欧米諸国全体で見れば資産格差は拡大していないと反論しています。

実際、ヨーロッパ諸国のトップ1%の富のシェアを1980年代はじめと2010年代末で比較すると、イギリスでは18%から16%へと富裕層のシェアは縮小しています。