もっともにぎわっていたのは「子供向けイベント」

続いてTSUTAYAに入ると、本棚の約3分の1が子ども向けのコーナーになっていた。並んでいるのは知育玩具や絵本、計算ドリル、パズル。その辺の玩具屋にあるようなものではなく、いずれも値の張る教育系のアイテムが中心だ。子どもにいいものを与えたい、きちんとした教育を受けさせたいという親の意識が、棚の構成にそのまま出ていた。

向かいに入っているのもスターバックスだが、通常の店舗ではなくティーを専門とする「TEAVANA」だ。

この日、館内でもっとも人だかりができていたのは、TSUTAYA横で開催された子ども向けキャラクターイベントの特設ステージだった。子どもと母親のセットが10組ほど集まり、周囲にはベビーカーが並んでいた。広場全体の中で、人が立ち止まっていたのはここだけだった。

施設内で若い世代の姿がないわけではない。ただ、TEAVANAにカップルの姿は少なく、客のほとんどが子連れのファミリーだった。アパレルの店舗に人が入っているのも、1店舗だけ。服を見るより、食品を買いに来ている。おしゃれをして来るより、エコバッグを持って来る場所になっていた。ただし、そのエコバッグの中身は、どこにでもあるスーパーとは少し違う。

このにぎわいは、偶然のものではない。テナント側は、それぞれが明確な勝算を持って入ってきている。

スーパーは「稼ぎ頭」になっている

このセンタープラザの新規テナントは、賑わいは経営的な視点からも評価されている。

センタープラザに入ったライフのセントラルスクエア恵比寿ガーデンプレイス店は、ライフコーポレーションが「旗艦店」と位置づけて出店した店舗だ。

同店は開業翌年に業界誌『ダイヤモンド・チェーンストア』の「ストア・オブ・ザ・イヤー2023」を受賞し、岩崎高治社長は後のインタビューで「ライフの稼ぎ頭」の一つに挙げている。「百貨店ではなくスーパーを選ぶ」判断は、テナント側の業績でも裏付けられた。