高市氏が名宰相となる条件

今のところ高市氏には高い人気がある。植物工場への投資、食料自給率100%など、思い付きに過ぎない主張も人気に隠れて目立たない。食料品の消費税ゼロも、十分考えもしないで飛びついただけのようだ。実施しようとすると反対論が続出している。

保守派で安全保障を重視しているというのが売りのはずなのに、装備品の充実だけに目が行き、戦争状態になったときの兵站(食料、エネルギー、弾薬)の重要性を全く理解していないようだ。日米開戦前に、これからの戦争は総力戦になるとして総力戦研究所を作ってシミュレーションした戦前の政府のレベルにも達していない。

『コメ高騰の深層 JA農協の圧力に屈した減反の大罪』(宝島社新書)
『コメ高騰の深層 JA農協の圧力に屈した減反の大罪』(宝島社新書)

中国に、「宰相なる者は、陰陽を理め四時に順い、下は万物の宜を育す。」(天地の陰陽の調和をはかり、四季の移り変わりにうまく順応しながら政治を行い、下には、あらゆるものがそれぞれふさわしいあり方を保てるように整える)という名言がある。

かつて国家としての大きなグランドデザインを作ろうとした、大平正芳や中曽根康弘には、独断専行するのではなく、たくさんのブレーンをうまく活用した。今の高市氏にはそのような人はなく、全て一人で抱え込もうとしているようだ。多くの政策分野で専門性が要求される今日、そのようなことは不可能だ。逆に、減反や再審抗告のように関心もなく得意ではない分野では既得権に丸投げする。

思慮のない思い付きや人気だけで国家運営はできない。当初は高い人気を持ちながら最後は政権を投げ出した、近衛文麿と同じ道をたどるのだろうか?

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