業務ミスの芽を早く摘むにはどうしたらいいか。スターバックスコーヒージャパンでCEOを務めた実業家の岩田松雄氏は「上司が部下から真っ先に聞きたい言葉は『大丈夫です』ではない。もっと重要な情報だ」という――。

※本稿は、岩田松雄『新版「君にまかせたい」と言われる人になる51の考え方』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

オフィスで話し合うビジネスマン
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報連相でリーダーが真っ先に知りたいこと

リーダーとして報・連・相の意味をよくわかっているな、と思うメンバーは、結論から先に言ってくれます。これは口頭の場合だけではなく、報告書でも同じです。

リーダーとして、結論を先に聞けば、その後も安心して報告を受けることができます。どうアクションをすればいいのか。謝罪に行くべきなのか。1本、電話を入れるべきなのか。報告を受けるだけでいいのか。こういったことをすぐに考えはじめられるからです。場合によっては詳しい説明は必要ないかもしれません。

例えば、部下からメールで「岩田さん、夕方お時間ください」と言われたとき、私はイライラすることがあります。報・連・相のいずれだったにしても、まずは良い話なのか、悪い話なのかがわからないからです。ですから「品質不具合発生の件」とか「今期予算達成の件」といったメールのタイトルにすべきです。

リーダーにだって、心の準備というものがあります。「良い話」であれば、お茶でも飲みながらゆっくり、ということになりますが、「悪い話」であれば全身を耳にして、身を乗り出して聞かなければなりません。場合によっては予定を変えてでも、早く報告を受けたいと思うかもしれません。

だとすれば、最初にそれをはっきりさせるべきです。それこそ、良い話はいつでもいいけれど、悪い話は今すぐにでも教えてほしい、というのがリーダーの本音です。悪い話ほど、早く聞きたいのです。なぜなら、早く手を打たなければいけないからです。

ところが、メンバーのほうは悪い話はできるだけ先延ばしにしたい。結果的に、悪い話が後回しにされてしまうことが多くあります。これは、リーダーにしてみると、最悪な事態です。悪い報告が後回しになると、対応策を考える時間が十分に確保できなくなるからです。

状況説明を部下にさせてはいけない

あるとき私は報・連・相で、部下の役員をしかったことがあります。ある稟議書りんぎしょに気になる点があって、担当役員に連絡を取ると、担当者から説明させます、と言って来たのです。実際、若い担当者だけが説明にやってきました。

しかし、私が説明を求めたのは、この若い担当者の上長である役員。なのに、どうして若い担当者だけをよこしたのか。私はしかりました。

この役員はそれまでにも何度も同じことをしていました。受けた指示を単にそのまま部下に伝えているだけでした。責任を引き受けず、どこか逃げている感じがしたのです。内容に関しても、社長である私が持った疑問は、当然役員も持たないといけません。