「もうやめたほうがいいんじゃないですか」

結婚するもしないも個人の自由。結婚しなくても幸せな人はたくさんいる。そういう理屈は百も承知だ。夫婦の3組に1組が離婚し、子どもがいない夫婦はおよそ1割とされる。

仮に子どもをもうけても、成人までには1人当たり総額2000万円以上が必要とも言われている。結婚したところで将来が約束されるものでもなく、むしろ人生を台無しにするリスクもあり得るだろう。

それでもこのまま気楽な毎日をよしとして、中年になりやがて老年になっていく息子たちを黙って見ているしかないのだろうか。「親の務めを果たした」と笑顔で言った女性編集者を自分に当てはめれば、私にはまだすべきことがあるのではないか、そんな気持ちが拭えなかった。

ウチの子の、結婚相手が見つからない!』(文藝春秋)の取材で知り合った結婚カウンセラーのひとりに、息子の婚活や私の代理婚活などの経緯を伝えて相談してみた。個人経営の仲人型結婚相談所に20年勤務し、親の代理見合いなども手がけ、今はある自治体の婚活支援に携わる岡田晴美さん(仮名・63歳)だ。今後についてアドバイスを求めると、「もうやめたほうがいいんじゃないですか」、そう岡田さんは苦笑した。私は代理婚活に不向きだという。

ホテルのロビー
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代理婚活に向いていない親の特徴とは

「石川さんのように子どもの真面目さや優しさをわかってくれる人を探そうとする親は、代理婚活に向いてないと思います。年収とか家柄とか目先の条件で選別されるのがイヤだとしても、親が関わる以上はそういうものだと割り切るのが大事なんですよ。まして代理婚活ではその場に本人がいないのに、どうやって双方の子どもの人柄がわかるんですか。まずは条件が合う親にどんどんアプローチして、子ども同士の見合いをさせる。当人同士で会ったとき、話が楽しいとか、ちょっとした気配りがあるとか、実際の人柄なんてそういうことでもなければわかりませんから」

岡田さんの言うことはもっともだが、「見合いをさせる」としてもそう簡単にいくものだろうか。身上書やらアプローチタイムやら、まずは代理の親の判断があり、そこから子どもの意思を確認する。親が「お相手」候補を気に入ったとしても、子どもが承諾しなければ見合いにならない。子どもの「お相手」なのだから、子ども自身の意思を尊重して当然だろう。ところが岡田さんは、そういう発想をする私だから不向きなのだという。