救命救急医療は日本一
さらに言えば、ここも学閥にとらわれていません。
一般的に大学病院の教授は、そこの医学部を卒業した医者が多数を占めます。聖路加国際病院は付属の医学部がなかったので(看護大学は併設。2014年に聖路加国際大学に改称)、優秀な医者が全国から集められています。
特に乳ガンの治療では日本一と言われていて、治療の前に綿密な検査を行い、ガンがあるかどうか、ガンだったとしたらどこにあるのか、どこまで広がっているのかをチェックしてから治療を行います。先ほど乳がんのケースで紹介した放射線科のドクターは聖路加国際病院の先生です。
また、心筋梗塞など重篤な循環器疾患の治療でも、聖路加国際病院はとても高く評価されています。それは、循環器内科と外科がすばらしい連携を持ち、命を救うための体制が整えられているからです。
心筋梗塞は救命救急体制が非常に大事なのですが、聖路加国際病院の救命救急医療は日本一だと私は思っています。
聖路加病院は24時間、夜間はもちろん日中も、常に救急患者を受け入れています。
昔、地下鉄サリン事件が起こったときも、近隣の病院が原因不明の患者さんが搬送されるのを拒否したなかで、すべての患者さんを受け入れました。多数の患者さんが搬送されたため、当然、ベッドは足りなくなり、病院内に設置されていたチャペルを解放したり、廊下で治療にあたったりしたそうです。
これによって救われた患者さんがたくさんいました。このとき、現場のまとめ役として奮闘された先生は、現在、病院長として活躍されています。
2つの病院に共通する条件
いかがでしょうか。どちらもすばらしい病院ですね。この2つの病院に共通するのは、学閥にとらわれず、優秀な医者が全国から集まっている点です。
例えばですが、大学病院を受診しようと思ったときには、すべての教授の出身大学を調べてみてはいかがでしょう。もし、そこの大学出身の教授ばかりであれば、その病院は学閥にとらわれた病院ですから、私はおすすめしません。
最後に付け加えてお伝えしたいことは、最近の大きな病院は医療サービスの改善の努力を行っているため、神の手を持つ医者に診てもらえる可能性があるということです。ガンの場合、1カ月や2カ月で一気に病状が進行することは、ほとんどありません。ゴッドハンドの順番を待つという選択もいいのではないでしょうか。


