病的な老化を示す4つのキーワード

体の機能というのは、生活習慣に深く影響を受けるもの。暴飲暴食や運動不足、睡眠不足といった不摂生は、一時的なものであれば問題ありません。しかし、これらが長年の習慣となって蓄積していけば、40〜50代になって不調や病気、老化の兆候が出てくるのも仕方のないことです。

このような場合は、悪しき生活習慣の結果として、老化のバランスが悪い「病的な老化」が進行してしまっている状態といえるでしょう。

こうしてみると、実は老化も生活習慣病のひとつであると考えることができます。生活習慣病であるからには、老化も生活のあり方によって防げるものなのです。

では、病的な老化とは具体的にどういう状態をいうのでしょう?

それは4つのキーワードで示すことができます。「さびる」は酸化作用、「しぼむ」は内分泌機能の低下によるホルモンの減少で、「風化する」は気力の減退、そして最後の「黄ばむ(コゲる)」は、いわゆる糖化による糖とタンパク質が結びつくことで起こるAGEsの影響です。AGEsは基本的に黄褐色なので「コゲる」と表現することができます。

病的な老化というのは、体内でこれらの現象が起こっている状態を指します。

遺伝子には「若者パターン」と「老化パターン」がある

老化には遺伝も影響しているといえますが、その影響の割合はわずか1割。かつては著者も3割くらいといっていた時期がありましたが、今は遺伝子すら生活環境に依存するものであると考えています。ゆえに遺伝が1割で、生活習慣が9割なのです。

遺伝子の働きには、オンとオフの切り替えスイッチがあり、若者と高齢者では働きに違いがあります。いわば遺伝子の「若者パターン」と「老化パターン」の切り替えがあり、老化パターンが発動すると、さまざまな不調や機能的な衰えが表れるわけです。

たとえば、中年以降になると痛みやかゆみを感じやすくなるのは、痛みを感じるシステムに関する遺伝子が働きだすためであり、局所での炎症も遺伝子の働きで起こりやすくなります。また、歳をとるにつれ、ストレスへの耐性も遺伝子の働きの影響で弱くなってきます。若い頃はすぐに立ち直れたのに、高齢になるほどダメージが大きくなるのです。

遺伝子の老化パターンへのスイッチの切り替えは、生活習慣が乱れているほど早くなります。アンチエイジングの観点では、若いうちから生活習慣を整え、できるだけ遺伝子の老化パターンへの切り替えを遅くするというのが、重要なポイントとなります。