なぜ私は週5でラーメンを食べるのか

私は現在60代後半ですが、実は週に4〜5回はラーメンを食べています。医者でありながら、しかも糖尿病の診断を受けていながら(血糖値600超えの時期もありました)ラーメンを食べ続けていると聞くと、驚かれるかもしれません。

でも、これには私なりの戦略があるのです。まず、最近のラーメンはスープに鶏ガラや豚骨、魚介、野菜など何十種類もの食材が溶け込んでおり、実は多様な食材のエキスを摂取できる完全食に近い側面があります。そして何より重要なのは、新しい店を開拓することによる脳への刺激です。

私がラーメン屋を選ぶとき、週に何度かはこれまで行ったことがない店を開拓するようにしています。

「あそこの店は行列ができているな、並んでみよう」
「あっちの路地裏の店はのれんがいい感じだな」

というように。

そうやって街を歩き、新しい味に出会うという行為は、脳の前頭葉(意欲や判断を司る部分)を強烈に刺激します。

「ラーメンが好きだから食べる」。単純なようですが、この好きという感情が、私を突き動かすエネルギー源なのです。もちろん、店を出たあとは30分以上しっかり歩いて、血糖値をコントロールしています。

好きなものをがまんしてストレスを溜めるより、好きなものを食べて、その分動く。このほうが、間違いなく心身ともに若々しくいられる。このことは、私の体が実証しています。

戦略的ちょいデブのベスト体重

「ちょいデブがいいとはいうけど、具体的に何キロくらいがベストなの?」

その疑問に答えるために、一つの目安となる数字を出しておきます。

日本人男性の平均的な身長に近い170センチの人を例にとります。統計データ上、最も死亡率が低く、長生きできる体重は「78キロ」です。

BMIでいうと約27。いかがでしょうか。78キロというと、今の日本の一般的な美的感覚やメタボ基準から見れば、太っていると判定される数値です。お腹もそれなりに出ているでしょう。

お腹の出た男性
写真=iStock.com/kuppa_rock
※写真はイメージです

しかし、見た目がどうであれ、生存率という冷徹なデータが正解を示しているのですから、もしあなたが170センチで70キロ台後半だとしたら、あわててダイエットする必要はありません。

目指す範囲としては、BMI25〜30。たとえば、身長170センチの方なら体重72キロでBMIは約25、85キロでBMIは約29.4です。

このゾーンをキープするためのコツは、自分のベスト体重を自分で決めてしまうことです。もし「自分は75キロのときが一番調子がいい」と感じるなら、それをあなたの標準体重として設定してください。

世間の基準値ではなく、自分の体感を信じるのです。

その体重を下回りそうになったら、意識してこってりした食事を投入。体重が上回りすぎたり、体が重いと感じたりしたら、少し散歩の距離を伸ばします。

医師や世間の常識に振り回されず、自分の体を自分でマネジメントする。これこそが、65歳からの戦略的ちょいデブの生き方なのです。