60代以降の方に必要な食生活はどのようなものか。医師の和田秀樹さんは「日本人は40歳をすぎたあたりから、脂っこいものが苦手になる人が多いが、『胃が弱いから』とあっさりしたものばかりを食べていては、どんどん体が枯れていってしまう。そこで食欲がないときでも効率よくたんぱく質と脂肪を補給できる戦略を提案する」という――。

※本稿は、和田秀樹『65歳からは戦略的ちょいデブ』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

ステーキを食べるシニア女性
写真=iStock.com/pain au chocolat
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「あっさりしたもの」で体はつくれない

年をとれば、誰もが体や脳の衰えを感じるもの。テレビに出ているタレントの名前がすぐに出てこない、駅の階段を早足で上がると息切れがする、新聞やスマホの文字がかすんで読みにくい……。

こうした変化は、遅かれ早かれ誰にでも訪れます。しかし、真面目な人ほどこの変化を敏感に察知し、「健康のために何かを変えなければ」と考え始めます。テレビや雑誌、ネットにあふれる「○○を食べると血液サラサラ」「△△体操で腰痛改善」といった情報に飛びつき、「健康的な食生活」を誓うのです。

その典型例が、「油物を控えて、あっさりしたものを食べる」という選択です。

ステーキや天ぷら、唐揚げ、ラーメン、チャーハンなどの油分が多くてカロリーが高い料理を避け、サラダや魚、煮物中心の食事に切り替えるのです。

メタボが気になる40代、50代の食生活としてはアリかもしれません。ところが、「年をとったら肉は控えて、消化のよいものを食べたほうがいい」という思い込みが強すぎると、寿命を縮める要因になりかねません。