企業年金のない会社に勤める会社員が55歳からiDeCoを始めても、現行制度では65歳まで限度額MAXでも積立元本はたった276万円(=月2.3万円×120カ月)。「今さら始めても意味がない」と思っている人は多いだろう。しかし、今年の制度改正では同じ55歳スタートでも、新iDeCoなら積立元本は1116万円、運用込みで1664万円。節税効果は最大で約614万円にもなる。「正直FPヒッシー先生」としてYouTubeで発信するファイナンシャルプランナーの菱田雅生さんが解説する――。
計算機を使う人
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制度の拡充で5倍も化ける

2026年12月、iDeCo(個人型DC)を含むDC(確定拠出年金)の制度が大幅に改正されます。掛金の上限が引き上げられ、iDeCoの加入可能年齢も70歳未満と、企業型DCと同じレベルまで拡大されます。「もう55歳だから今さらiDeCoを始めても大した額にならない」と思っている人は、この改正で前提が完全に覆ることになります。

具体的な数字で計算してみると、その差は驚くほど大きいのです。現行制度では55歳から始めた場合の積立元本はMAX276万円ですが、掛金限度額引き上げ後の新iDeCoではMAX1116万円と約4倍に増えます。年5%で運用できると仮定すると、従来の359万円(元本276万円)が1664万円(元本1116万円)と5倍近くに化ける計算になります。同じ「55歳から始めるiDeCo」でも、制度の拡充でここまで差がつくのです。

では、なぜこれほどの差が生まれるのか。会社員の場合と公務員の場合で、具体的に計算してみました。

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