制度の拡充で5倍も化ける
2026年12月、iDeCo(個人型DC)を含むDC(確定拠出年金)の制度が大幅に改正されます。掛金の上限が引き上げられ、iDeCoの加入可能年齢も70歳未満と、企業型DCと同じレベルまで拡大されます。「もう55歳だから今さらiDeCoを始めても大した額にならない」と思っている人は、この改正で前提が完全に覆ることになります。
具体的な数字で計算してみると、その差は驚くほど大きいのです。現行制度では55歳から始めた場合の積立元本はMAX276万円ですが、掛金限度額引き上げ後の新iDeCoではMAX1116万円と約4倍に増えます。年5%で運用できると仮定すると、従来の359万円(元本276万円)が1664万円(元本1116万円)と5倍近くに化ける計算になります。同じ「55歳から始めるiDeCo」でも、制度の拡充でここまで差がつくのです。
では、なぜこれほどの差が生まれるのか。会社員の場合と公務員の場合で、具体的に計算してみました。
企業年金や確定拠出年金がない人に朗報
会社員の場合:359万円が1664万円に化ける
まず、企業型DCも企業年金もない会社員の場合を見てみましょう。サラリーマンの大半がここに該当します。
新iDeCoでは、月々の掛金上限が6万2000円まで引き上げられます。現行の月々2万3000円と比べると、約2.7倍です。
この差が、55歳から始めた場合にどれだけの違いを生むか。
現行制度で55歳から65歳まで月々2万3000円を積み立てた場合、積立元本は276万円。年利5%で運用できたとすると、約359万円になります。節税効果は、税率に応じて41万4000円~151万8000円。掛金が全額所得控除になるだけでこれだけの効果があります。
では、新iDeCoではどうなるか。
月々6万2000円を、70歳まで積み立てられるようになります。55歳から70歳までの15年間で、積立元本は1116万円。年利5%で運用できたとすると、1664万円になります。節税効果は167万4000円~613万8000円に跳ね上がります。
掛金の上限が276万円から1116万円に。運用込みで資産形成できる金額が359万円から1664万円に。同じ「55歳から始めるiDeCo」でも、制度が変わるだけでここまで差がつくのです。
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