脳と体の疲労をWケアする成分
私が今、最も注目している栄養素に「イミダゾールペプチド」という物質があります。イミダゾールペプチドには「カルノシン」「アンセリン」「バレニン」「ホモカルノシン」などがあり、体を酸化から守り、疲労から回復させる効果があることがわかっています。
また、中高年の健常者を対象に数カ月間にわたって行った実験では、1日1回イミダゾールペプチド1グラムを含む飲料を摂ったグループは、プラセボを摂ったグループよりも、記憶力の低下が抑制されたという報告もなされています。
つまり、脳にも全身の健康にもいい成分と考えることができます。
イミダゾールペプチドは、マグロやカツオのような回遊魚、ウナギ、鶏のむね肉などに多く含まれます。
回遊魚はずっと泳ぎ続けていますし、ウナギは産地から遠く海を渡ってきて長距離を移動します。そうした持久力を支えているのがイミダゾールペプチドです。
鶏のむね肉に多いのも、もともと鶏が翼をずっと動かすために使っている部位だからなのかもしれません。
これからの食生活において、動物性タンパク質を摂るときには、イミダゾールペプチドが多いものを選ぶのもいいでしょう。
カツオやマグロなどは、刺身で食べることでAGEを増やさずに摂取できます。
鶏肉の場合、揚げ物ではなく、蒸すなどの調理法でAGEを増やさないようにしましょう。そのときに、調理で出た煮汁にもイミダゾールペプチドが溶け出ていますので、スープにしてあますことなくいただきましょう。
小腹が空いたときのおやつとして、むね肉でできたサラダチキンもおすすめです。
高血圧で中年期の血管性認知症リスクが最大5.6倍
1961年から長期間にわたり、大学のチームが地域の人を対象に行った、いくつもの大規模調査があります。
そのひとつが、血圧と認知症の関係を追っていくというものです。そこでは、中年期(50〜64歳)の534名、老年期(65〜79歳)の668名について、血圧レベルと認知症の関係が調べられました。
その結果、血圧が高くなるほど血管性認知症のリスクが上がることが明らかになりました。血圧が高いと脳梗塞や脳出血が起きやすくなります。そして、脳梗塞や脳出血を引き金に、血管性認知症になる人が増えるのです。
この調査では、血圧とアルツハイマー型認知症の直接的な関連は指摘されていませんが、そもそも、血管性認知症があるとアルツハイマー型認知症を発症しやすいことがわかっています。
つまり高血圧は、脳梗塞や脳出血という脳疾患に加え、血管性認知症もアルツハイマー型認知症のリスクも高めます。
さらに、動脈硬化が進んで、ほかの生活習慣病にも罹りやすくなるので、血圧管理は、中年から取り組むべき重要なテーマです。
血圧は、医療機関で測ると高くなる人が多く、なかなか正確なところが把握できません。一番良いのは、自宅で自ら計測することです。
今はさまざまなタイプの血圧計が、家電量販店やドラッグストアで販売されています。ネットでも簡単に入手できるので、一家に1台揃えましょう。
ただし、信頼のおけるメーカーのもので、上腕にカフを巻いて測るタイプを選んでください。手首や指先で測ると、どうしても誤差が出ます。

