※本稿は、牧田善二『糖が脳を破壊する』(SB新書)の一部を再編集したものです。
熱中症予防にクーラーで涼しく
ここ数年、日本の暑さは異常ですね。このままでは、40度超えも当たり前になっていくかもしれません。こうした熱は、体内に熱がこもる熱中症を引き起こし、脳に大きな害を与えます。
熱中症は、その重症度が4段階に分類されています。めまいや大量発汗などでおさまれば最も軽い「I度」。頭痛や嘔吐などが出る「II度」になると医療機関の受診が必要です。また、III度以上だと後遺症のリスクも上がります。
後遺症には、注意障害、記憶障害、嚥下障害、小脳失調、失語症などがあり、大切な脳の機能が大きく損なわれてしまいます。
一般に、脳の機能を維持するためには、36度くらいの体温が理想と言われています。若い女性に多い低体温も問題ですが、逆に、あまり体温が高くなっても血液の流れが悪くなり、脳に送られる酸素の量が減ります。その結果、意識がもうろうとして集中力や思考力が低下し、頭痛やめまいにも襲われます。
インフルエンザなどに罹患して高熱が出たときに、頭が重くぼーっとした経験を持つ人も多いでしょう。
こうした状況が重なれば、認知機能が低下したり、脳そのものを損傷したりする可能性も出てきます。とくに、40度を超えるようなことがあれば、脳のタンパク質が変性し、深刻なダメージを受けます。
なお、熱中症は、日が当たる屋外ばかりではなく、むしろ室内で起こりがちです。クーラーが嫌いな人は多いですが、実は涼しいくらいの気温にしておくことが脳のためには重要です。
夜も、エアコンはつけっぱなしで眠るようにしたほうがいいでしょう。冬は、暖房をしっかりかけて、「体は温かく、頭は涼しく」を心がけましょう。
ちなみに、脳の機能が最も発揮される温度環境は、22度前後と言われています。集中して頭脳労働を行うときは、22度くらいに設定するといいでしょう。

