観察力をつけて右脳を刺激し続けよう

左脳人間をいきなり右脳人間にすることは困難です。まず、使っていない右脳との結びつきをつくることから始めましょう。

自分の感じたことを言葉で伝えたいのに、うまく表現できないともどかしくなります。この「もどかしさ」を、「伝えられないのは頭が悪いせいだ」と勘違いしてしまうわけです。人間は自分の脳の働きを誤解しやすいのです。ときには左脳優位の脳タイプなのに右脳人間だと思い込んでいる人もいます。

右脳を働かせるもう1つの方法は、とりあえず「見る」ことです。じっくり見て分析することをクセにすれば、必ず右脳化するでしょう。表情や場の雰囲気・空気を読もうとする、動植物を育てるなど、目で見て対応することで右脳が刺激されます。

イメージを伝えようとするときは右脳ですが、言葉に変換しようとすると左脳が働きます。言葉でありのままの状況を伝えるためには、右脳を使って視覚情報の精度を上げるように、とにかく目で理解するようにしましょう。

たとえば旅行に行くと、新しい場所・未知の場所での感動や感情の変化が出来事記憶になります。視覚系、理解系、記憶系の3つの脳番地が鍛えられ、右脳が刺激されるということです。

本書で、この3つの脳番地を鍛えようというのは、右脳を刺激して使われていない脳番地を強化したいからです。

旅行に行く時間のない人は、場所を移動するだけでも効果的です。普段通らない道を歩けば、新しい発見があります。入ったことのない店に入って、店員や他のお客さんと話してみるなど、新鮮な刺激が右脳の刺激にもなるのです。

ビジネスマン、カフェ
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左脳化しすぎた現代社会の末路

左脳化しすぎた現代社会において、私たちはローテクを使って情報を自ら進んで収集しようとしなくなりました。

インターネットで調べればすぐに「答え」が出るため、自分が動いて情報を収集する時間が少なくなり、目を使ったり耳を使って人の話をじかに聞いたり、足を使って情報収集する時間がありません。スマホへの依存度が高く、生の声を聞いて分析・判断する機会がないのです。

それを続けると、相手の表情を見て理解し、そして判断するという力が失われていきます。自分の力で得た「生きた情報」に基づいて行動する時間がなくなると、右脳を鍛えるチャンスもまた、なくなってしまうわけです。

右脳はそもそも働きにくいところですが、私たちを取り巻く環境はさらにそれを助長しているといえるでしょう。快適な環境という現状に甘んじず、常に脳の手入れをしていかないと、ますます劣化&老化は進んでいくのです。

自分の行動を観察し、ライフスタイルチェンジをして右脳を鍛えれば、“気づき”が多くなって脳のバランスもとれてきます。