「価値判断」こそが、人の目を歪ませる

やや遠回りをしてしまったが、“イソコ化”の問題は、もちろん質問が長く、ポイントを外していることである。だが、そうなってしまうのは、そもそも、質問を投げかける前から、“結論”があったからではないか。

大野和基『世界基準の「質問力」』(祥伝社)
大野和基『世界基準の「質問力」』(祥伝社)

最初から人やモノの見方にバイアスがかかっている限り、なかなか真実にはたどり着けない。それは、まさに「色眼鏡」という言葉があるように、対象に何らかの色を事前につけてしまうからだ。

そういう傾向があるということを自覚し、自律的に修正できない限り“イソコ化”を繰り返してしまう恐れがある。

実際に、そう考えると、極端な意見の持ち主であればあるほど話が長いのは、気のせいではないのではないか。質疑応答という難しいキャッチボールをするにあたり、自分のことだけしか考えずに言葉を発すれば、ボールが返ってこないのも当然のことだ。

だからこそ、たとえ相手が、どれほど自分とウマが合わない人物であっても、話をする際には、それをグッと飲み込まなければならない。はっきり言えば、価値判断など不要だということだ。

知りたいことがある、疑問に思っていることがある、だから答えを聞きたい。そこだけに2時間ばかりフォーカスすべきなのである。

やさしいとか、思いやりがあるという話ではない。相手に立場に立つ、相手の気持ちに寄り添うというのは、つまりは自分のバイアスを捨てるということなのである。

CONCLUSION
キャッチボールは
ひとりではできない
【関連記事】
頭の中がまとまらない人は、なぜまとまらないのか…冴えた質問ができる人、相手を困らせる人の決定的違い
「お母さん、ヒグマが私を食べている!」と電話で実況…人を襲わない熊が19歳女性をむさぼり食った恐ろしい理由
台所を見れば認知症の予兆がわかる…介護のプロが断言「物忘れ」よりも早く気づける"食卓の異変"
仕事のデキない人ほどこの髪形をしている…相手から全く信頼されない「ビジネスで一発アウト」ヘアスタイル3選
「三菱商事"採用大学"ランキング」を見れば一目瞭然…学歴社会・日本で成功に必要な「出身大学の最低ライン」