銃を撃っても無罪になった理由

事件後、銃を撃ったロドニー・ピアーズは、民事裁判で約7000万円の賠償を命じられた。だが、おそらくほとんど日本人は覚えていないだろうが、実は刑事裁判では無罪だったのだ。そのピアーズを世界で初めて取材したのが、ほかでもない私だった。

ではなぜ、私だけが取材を許されたのか。それは当時、とくに日本のメディアが「被害者がかわいそう」「銃を撃ったピアーズに厳罰を!」と声を上げるなか、私は判決前から無罪になると広言していたからだ。

私は事件当時から、こう考えていた。自分がピアーズの立場であったら、やはり銃を撃っていたかもしれないな、と。アメリカという社会で、夜、知らない人物が家に近づいてきて、ドアをノックする。