右派も左派もテレビは観ない
本書における愛国主義者は、国(大日本帝国から連続する日本)を愛しすぎている人であり、反左主義者は、政敵(左派)を嫌いすぎている人のことでした。こうした人々は、とりわけインターネットのニュース、ブログやまとめサイト、SNSから情報を引き出しているようです。あるいは、そうしたメディアの情報から強く影響を受けていると考えられます。
インターネット以外に目を転じると、左右の違いよりもむしろ共通性のほうが多くあることに気がつきます。
右派市民も左派ほどではないですが、本・雑誌から多く情報を得ています。先にみたように右派市民には大卒層が多く、右派=情弱といった見方は偏見でしかありません。右派市民もまた活字メディアに親しんでいる人が多いのです。
そして、左派市民と同様、テレビを情報源とはみなしていません。愛国主義者と反左主義者でその傾向を確認できます。右派市民の自由回答にはとにかく、マスコミに対する批判の言葉が多く書き連ねられていました。この場合のマスコミというのは、新聞をイメージしてしまうかもしれませんが、まずもってテレビが流す情報への不満が強いのではないでしょうか。
反左主義者はとくにテレビが嫌い
考えてみれば、新聞は自分好みのものを購読すればよいわけですから、有用なメディアとなりうるのですが、テレビはそうはいきません。
右派市民のなかでも、とくに反左主義者のテレビ嫌いが顕著です。この人たちにとっては、テレビは野党と一緒になって保守・右派勢力を批判するメディアだと認識されているのではないでしょうか。
以上の結果から、大枠として右派市民はネットメディアを左派以上に重視し、活字メディアを活用しつつもテレビの情報は重視しない、というように整理できそうです。
さらに付け加えるならば、右派市民と左派市民のメディア環境は意外と似たり寄ったりであり、むしろ極端な意見を持たない穏健な人たちとの違いのほうが大きいといえるのではないでしょうか。その違いとは、テレビを情報源として重視するかどうかということです。

