価値を生み出すための時間の使い方は何か。元外務省主任分析官で作家の佐藤優さんは「マルクスの『資本論』は、労働力の再生産のためには、お金と必要最低限の時間が必要だと説いている。振り返りの時間があってこそ、初めて働いた時間を意味づけし、価値づけすることができる」という――。
※本稿は、佐藤優『残された時間の使い方』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
2つの「養」が時間をうまく活用するポイントに
残りの時間を有意義に使うためのポイントとしては、「休養」と「教養」の2つの「養」がカギを握ります。
とはいえ、いきなり2つの「養」と言われてもピンとこないかもしれません。時間を有効に使うといいながら「休養」していては本末転倒ではないか。さらに、「教養」を身につけるには時間がかかるし、それが果たして有意義な時間の使い方と言えるのか……。
この忙しい時代に、どちらもかえって時間をムダにするだけだ。そう考える人も多いのではないでしょうか。
とくに「休養」については、休みをたくさん取るのは怠惰だと考える人が少なからずいます。何もしないで休んでいると落ち着かない、いわゆるワーカーホリックのような人もいるでしょう。
実を言うと、私自身その兆候があります。休みは重要だと考えますが、実際はほとんど休んだことがありません。
ただ、私の仕事は日々刻々と変化する世界情勢に対応しなければならず、物書きとして1日でも筆を取らないと、明らかに次の日にはその感覚が鈍ってしまうという特殊な事情があります。
いずれにしても、私は「休養」と「教養」の2つが、時間をうまく活用し、成果を上げる上でポイントになると考えます。

